スクラムマスターの私がチームに全てを委ねて気付いたこと
こんにちは。
こちらのブログは、「Regional Scrum Gathering Tokyo Advent Calendar 2018」の14日目の記事です。
RSGT2019で「プロダクトオーナーは突然に ~メカ屋出身プランナーと奇妙な冒険~」を発表予定の長南(ちょうなん)です。砂漠のアイコンの人です。
昨日のお話
13日目は、稲野さんの『RSGTとSPaTと私』でした。
SPaT (Scrum Patterns Tokyo) の誕生秘話に始まり、ワークショップ開催に至るまでのドラマが熱い想いとともに紹介されていました。
(個人的には、異色を放つハッシュタグ「#和製アレクザンダー」が気になっていたので、そちらの裏話を知れたのは面白かったです。大喜利が目に浮かびました!)
ワークショップ、今から楽しみですね!
さて、今日は
私がスクラムマスターをしていて、上手くいかなかった時と、上手くいっていた時を振り返ろうと思います。
RSGT2019のセッションでは、タイトルの通りプロダクトオーナーに主眼を置いていますが、本記事ではスクラムマスターである私についてです。
当たり前すぎて忘れがちな(忘れていた)事を書いていきます。
気付きのきっかけ
今年の11月に、会社の海外カンファレンス参加制度を利用して
Agile Vietnam Conference 2018に参加してきました。
どれも刺激的なセッションだったのですが、その中でもある1つのセッションが今回の気付きに寄与しています。
それは、Learn Scrum NOT from the bookというセッションで、3つのゲームを通してアジャイルを学ぶというものでした。
そのうちの1つFalling Gameというゲームに私ははっとさせられました。
簡単なルールはこちら。
ルール
- 10人1組でゲームを実施
- 椅子の上に立った1人が倒れるのを9人で支えるゲーム
- 残り9人に背中を向けた状態で、1人が椅子の上に立つ
- 残りの9人は椅子の下で待ち構える
- 9人は最初にどの様に倒れてくる人を支えるか作戦会議をする (プランニング): 2分
- 実行!椅子の上の人が倒れる、下の9人が支える (ただし、椅子の上の人は頭から順に倒れて、最後に足を椅子から離す)
- おわり
Speakerからルール説明中
9人がどう支えるか、プランニングする様子
いざ実行!9人が1人を支えようとしている図
ゲームを通した学び
このゲームを通して得られる学びの1つとして、チームを信じることの重要性が挙げられていました。
チームを信じないと、ゲームは失敗する
- 倒れる人は支える人を信じないと実行できない
- 支える側もチームで信じあっていないと支えきれない
余談ですが、Agile Vietnamの他のセッションでは、他にもエモい話がちらほらあったのが印象的でした。
下記はとあるセッションのまとめで上がっていたもの。
かたや自分は
上手くいっていないな〜と悶々としていた時は、ゲームで体験したように”後ろ向きで倒れても体を委ねられる”ほどチームを信じきれていなかったのかもしれない、と思いました。
チームを信じていれば、1人で悶々とする時間もきっと減ったでしょう。
何が変わったのか
今のチームはどんな局面でも前向きに「じゃあ、どうしようか」と考えて自走しているので、どんなことであれ基本的にはチームに委ねるようになりました。
実際、私がカリカリするよりも見守っていた方が、チームが想像を越えた結果を出している気がします。*1*2
当然ながら、1人思い込んで抱え込んでいた方法が全てではないんですよね。
最も失敗を恐れていたのは、この私だったと気付かされました…。
もっと早くから委ねたら良かったのに、と過去の自分に言ってあげたいです。
信じると待つは大事なスキル
親なんて結局、「信じる事」→「待つ事」しかできないのかもしれない。
この記事を読んで、子供に限らず誰にでも通ずると思いました。
信じて待つこと、はある種一つの技術なのかもしれません。
そして、私がこの「信じて待つ」の出来具合が、上手くいったか否かの成否を分けていたんだなという結論に至りました。
(もちろん、まだまだ修行中だし、もっとやれる事はあるけれど)
最後に
なんだ、当たり前のことじゃないか、と思った方もいるかもしれません。
もちろん、信じるだけで解決出来ない現実的な課題の方が多いです。
ですが、あまり芳しくない状態だったり、忙しさにかまけていると忘れてしまうなぁと思い、自戒の念も込めて振り返ってみました。
番宣
この続きアンサーソングは、プロダクトオーナーの視点からRSGT2019の2日目に発表予定です。
私にとっては"当たり前"、でもソフトウェア開発やプロダクトオーナー初経験者から見ると摩訶不思議...そんな事象についても触れる予定です。
ご興味を持ってくださった方はぜひ足を運んでいただけたら嬉しいです!
さーて、明日は...
15日目はYoshiki Iidaさんの「スポンサーになるにあたっての思いとか」です。
カンファレンスを協賛してくださるスポンサー様、どんな思いを聞けるのでしょうか?
どきどき・・・!
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!